主旨説明

 爬虫類をはじめとするエキゾチックアニマルに、ブーム的な注目・人気が集まっている昨今、彼らを取り巻く状況は未だに不安定です。
 ペット目的で輸入された野生個体の多くが、半ば消耗品のような扱いを受け、子孫を残せず死んでいるのが現実です。
 こうして商業目的やその他の理由で減少した野生動物を保護するため、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」(通称ワシントン条約:CITES)により商業的取引に規制がかかる種も増えています。
 数年前まで流通していた種が、ある年を境に見られなくなることも珍しくはありません。
 しかしながら、ワシントン条約も万能ではなく、規制に伴う駆け込み需要的な乱獲や密輸、加えて発見されたばかりの貴重な種の乱獲を防ぐことも難しいです。

 エキゾチックアニマルの飼育は、心を豊かにするだけではなく、貴重な動物の生態に触れることができる趣味であり、とても高尚で意味のあるものであると私たちは考えます。
  しかし、先に挙げた状況が続いたならば、この趣味の未来が明るくないといった想像も難しくはないでしょう。
 このような状況の中、この趣味を後世に残すための1つの方法がブリードです。
 せっかく得た野生個体を買っては殺し、また買うと繰り返すのではなく、その個体から子孫を得て、繁殖個体を流通させることが、その子孫とこの趣味を後世に残すことに繋がります。

 以上の現状を踏まえ、ぶりくら市をはじめとした国内繁殖個体の普及を目的としたブリーダーズイベントが開かれ、国内繁殖の重要性も広く認知されてきています。
 しかしながら、ここ四国では爬虫類に関する展示即売会もなく、ブリーダーの熱意や、丹精込めて育て上げられた個体にふれる機会も少ないです。
 そこで、SBSは四国でのブリーダーとの交流や飼育技術向上のための情報交換の場、さらには国内繁殖個体の流通とその促進の場となるよう、飼育者にとって本当に意味のある展示即売会を目標として発足しました。

 その他、ヒョウモントカゲモドキやフトアゴヒゲトカゲ、ボールパイソン、コーンスネークなどの「飼いやすい」「丈夫」とされている定番の種類も、正しい飼育をしなければ長生きさせることは難しいです。
 ですが、ブームに伴う飼育者の増加により、正しい知識を持たない飼育者が増えているのが現状ですし、地方ではそれをカバーできる専門家も多くはありません。
 マニアックな種類のものだけではなく、飼育方法がある程度わかっている定番種とも長く付き合えるよう、SBSを通して飼育に関する認識を深めていただき、技術とモラルの向上に繋がればと思います。

 SBSは以下の実現を目指します。

・これまで以上に国内繁殖個体(CB)の価値を認め、広める
・四国を中心とした、地方でのブリーダーの支援及び育成
・四国を中心とした、地方での飼育者への飼育モラルの向上及び啓発
・野生環境におけるペットトレード目的の乱獲抑制
・適切な飼育技術の公開
・新たな飼育者育成、ビキナーの技術向上
・爬虫類・両生類を中心とした飼育関連業界の活性化支援
・趣味として、より高次元な愉しみの発見



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